電波のエネルギーハーベスティングによる無電源ラジオフープラに、超低消費電力な電池式AMラジオ回路を合体したものを試作しました。必要に応じて、電池式と無電源式を切り替えてAMラジオを受信できます。これは万が一、内蔵電池が自己放電などで無くなっていた場合でも、無電源ラジオとして利用できるものです。一つの方法がダメでも、多の方法が利用できるラジオ回路を備えるラジオは、防災ラジオとしては重要だという発想です。
電池式ラジオというと、電池のもちが気になりますが、単三電池1本のみで、1年は連続動作が可能な超低消費電力(0.175mA)な回路でラジオを組み込んでいるので、内部放電の少ない高性能な単三電池、あるいは、液漏れの無いマンガン電池を1本入れておけば、数年は電池交換なしでいけそう。ただし、現実は不測の事態が起こりますので、液漏れや電池切れで電池式のAM回路は使えないかもしれません。そうした時でも無電源ラジオとして使用できます。
フープラの筐体に、電池式のラジオを組み込むメリットは、無電源ラジオならではのフープラの持つ高感度アンテナ部分が利用できることでもあり、実際、この電池式ラジオは驚くほど高感度に動作します。外部アンテナ無しで山間部でも使用できる感じです。福井市内からですが、TBSラジオが室内でいとも簡単に受信出来ます。
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HOOPRA
創造力への挑戦として、分子・ナノスケールからメートルスケールの先端マテリアル創造ものづくり研究室として福井大学で活動しています。
このサイトでは『役に立つ、実用的な』無電源ラジオ フープラを紹介してます。素材の特徴を活かした、ラジオ受信機の創造を目指しています。

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